佐藤智子さん制作DVDを観てみて

月山でお世話になった佐藤智子さんがキャンプのとき見せていただいたDVDをコピーしていただけるとのことで観てみました。

 そこで今日は、その感想を少々!

 まず、このDVD実に良く出来ています。なぜならモーグルスキーと基礎スキー、それにGS競技を同時に見ることによって、スキーの奥深さを表しているから。ちょっとこれだけではピンとこないですよね、、、
というわけで、もっと具体的に言うならば・・・

 通常基礎スキーの教本を見ていると、この斜面はこう滑るべきだ、この雪質はこう滑るべきだ、スキーはこうあるべきだ・・・ということが長々と説明されていますよね。 
 基礎スキーは確かに立派だと思います。2級・1級・クラウン・テクニカルという技術レベル、指導員検定に代表される指導者としてのレベル確保、数々あるスポーツ教室の中でもスキー教室いや
SAJは「学校」としては極めて優秀でしょう。
 ただ、ひとつ大きな問題があります。「面白くないんです・・・」

 このDVDを観ていると2003年度の佐藤智子さんの滑りが収められています。このころの佐藤智子さんの滑りは基礎スキーそのものです。画面いっぱいにターンをして膝を横に振ってターンをしています。一見すばらしく綺麗なんですよね。ただし面白くないんです。おそらく滑っている側も、そして見ている側も。
 つまり、スピード感が無いんですよ。斜面を降りているという雰囲気があるんです。でもSAJのデモを6期もやった人、スピードが無いはずはありません。実際めちゃくちゃ早いのは事実です。
 でも残念ながら、そう見えてしまうのは、体にとって無駄な動きが多いからだと思います。左右にターン弧を描く膝の動き、左右に暴れるストック、そしてかぶせ気味の上半身、いずれも極端なブレーキングなんですよね。車にたとえるならば、ブレーキとアクセルを交互に踏んでいるとでも言うのでしょうか。
 僕自身、こんなことを教わった記憶があります「コブは降りることが出来れば1級」
 まさに基礎スキーでは降りれることが一番大切かもしれません。ターンをする、ストックで支える、上半身で抑える・・・というブレーキをかけながら。

 さて、このDVDではGS競技の一部分を紹介しています(2004-2005 Season Alpine FIS World Cup Men's GS 初戦)普段我々のような、どちらかと言えばフリーライドなスキーヤーはGS競技を見る機会はあまりないので(というか見に行かない)あまりGSのことは分かりませんが、よく見ているとGSは非常にシンプルな動きをしていることが分かるんです。
 GS競技では、斜面をどうやって落ちていっているか、身体をどうやって落としていっているかということを注意して見ていると、バランスよく滑り降りることが必要ということが分かります。そしてそのバランスを保つ為には、より身体を動かしやすい姿勢と、より使い勝手の良い筋肉が必要ということも分かります。それに無駄なアクセルやブレーキが無い動きが加わればシンプルな動きと言うわけです。
 バランスの良い土台のしっかりした動きは、無駄な動きを必要としません。結果としてシンプルで面白いというわけです。
 モーグルとGS一見全く違う分野に見えますが、斜面をどうやって落ちているかという観点から見てみると、実は共通点が多いような気がしました。

 さてさて、モーグルですがFred MooneyFreestyle FIS World Cup 参戦選手)の滑りを見ることができます。ここで、身体に板を引き付ける「脚部を引く」という動きを確認することができます。基礎スキーのコブの中での細かなターンを意識した「脚部を振る」という動きとの違いが分かりますよ。スローで再生すると脚部を引く(縮める)という動きが分かりやすく確認できます。それがコブを滑る上で大切な吸収動作なんですね。それから、基礎スキーと比べて上半身が上下左右にぶれるということが極めて少ないということも分かります。安定した上半身の姿勢維持、バランスが良いスキーを感じることができます。そう、そこの部分がGS競技との共通点というわけです。

以上、長々と書いてきましたが、簡単に言うならば、
モーグルと基礎スキーを重ねて見ることによって、モーグルスキーの面白さ、
さらに
GS競技を見ることで、スキーというスポーツの技術の奥深さを
感じることができる
DVDではないでしょうか。

 検定対策ビデオを見るように肩を張って見るのではなく、夏場のモチベーション維持のためぐらいの気軽な気持ちで一度見てみては如何でしょうか?

 来期に向けて、色んな事が見えてくるかもしれません! 
                    風をさがしてるのように・・・


 


                            佐藤智子さんのHPです。